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旅の記録とか舞台訪問とか(旧OFFTAMA)

【川内高城温泉】春の鹿児島~熊本温泉ライド Part 2/3 (@鹿児島県薩摩川内市)

川内高城温泉を目指す

みどり屋宿泊から一夜明け、今日は朝から天気がいい様子。早朝とはいえ体感的に感じる気温も快適で、昨日に引き続いて今日も旅先での散策が捗りそうな予感がしてくる。

今日は鹿児島県を抜け、熊本県の日奈久温泉に一泊することになります。今自分がいる薩摩川内市からの距離は120kmほどで、単純に走っていけば問題なく到着できる程度でした。ただ、予報によると本日の風速は3mから4mとかなり強く、しかも北~北東の風と完全に向かい風になることが確定しているという始末。こんな中で風と格闘しながら走るのは正直面倒くさいので、予定を切り替えて輪行することにしました。

そのときの状況に応じて、自分がもっとも満足できる行程を取捨選択する。むしろ予め決めておいた通りに物事が進むことの方が珍しいので、適宜臨機応変に対処していきます。

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市比野温泉街の朝。誰もいない…。

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温泉街を後にして走り出す

というわけで、「寄り道スポット」としては同じ薩摩川内市にある川内高城温泉に決定。

ここは、予定では寒い時期に宿泊込みで訪問することにしていたのですが、下見も兼ねて今日訪れてみることにしました。

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川内駅

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比較的朝が早い時間ということもあるけど、鹿児島の交通事情はかなりいいです。

交通量がめちゃくちゃ多いというわけでもなく、車についても自分を追い越すときに間隔を開けて抜いてくれる車が多い。車道をロードバイクで走っているとその土地の交通マナーと言うか、いわゆる民度が分かりやすいと思っているのですが、鹿児島や熊本については安心して走ることができました。

で、今回選んだルートでは、市比野温泉から一度薩摩川内市街へ抜け、それから再度山の中を突っ切っていく道を走ることになります。これが景色的な気分転換になってくれて、同じ距離を走るにしても断然こっちの方が満足度が高いと言えるくらいでした。田園風景が広がる山の中の町を抜けたかと思えば高度な町並みに突入し、それからまた花畑が見える田舎な道を走っていく。

確かに自分は都会というよりは田舎な町並みの方が好きですが、そればっかり味わっているとメリハリがない。逆に、こういう風に町並みが次々と変化していくようなとこを走っていくと、気分的な飽きが来ないのがいいですね。

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さて、国道を走るのはこれくらいにして、横道に逸れて県道を走って川内高城温泉に向かいます。この県道340号の雰囲気がとても良くて、特に用もないのにロードバイクを止めて道端の景色を眺める、ということを繰り返してました。

山間の平野部の中心に県道が走っていて、その左右には広い田畑が広がっている。そのまた向こうには家々が連なっていて、ついさっきまで薩摩川内市街を走っていたとはとても思えないくらいにゆるい空気が漂っているのが実感できる。

田んぼには蓮華の花が一面に咲き誇っていてそれだけでも見応えがあるし(鹿児島では結構見ました)、ここ周辺をぶらぶらしているだけで一日消費できそうなくらいには平和だ。

川内高城温泉を歩く

そんな県道340号から県道339号へ抜け、さらに脇道に入ったところにあるのが、今回立ち寄った川内高城温泉です。

ここには「鄙びた温泉街」として見つけた時からずっと行きたいと思っていて、結果的にはこんな良い天気の日に訪れることができて感無量といったところかな。

というわけで、早速歩いていきましょう。

川内高城温泉 – 北薩摩の隠れた温泉郷 日本名湯百選 川内高城温泉 せんだいたきおんせん

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川内高城温泉の中心部。道の左右に旅館が立ち並ぶ。

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川内高城温泉の開湯時期は定かではありませんが、鎌倉時代にはすでにその名前が記されており、鹿児島県内でも最も古い温泉と言われています。比較的最近で言うと、あの有名な西郷隆盛も好んで訪れており、温泉街にもその旨の記載がありました。

古来の名称は「高城温泉」で、昭和40年に川内市と合併した際に「川内温泉」に改称され、さらに平成8年に現在の川内高城温泉に改称されたという変遷を辿っています。効能については主に神経痛や関節リウマチ等に効果があるようで、昔でも今でもいわゆる湯治場として県内外の方に有名な場所。

川内高城温泉の良さは色々ありますが、一番はやはり立地でしょうか。市街地から遠く離れた山の中に突如として現れる温泉街の雰囲気は素晴らしくて、温泉目当てというだけなく、散策をするという意味でもとても良い場所だなと感じました。これほど自然に溢れている場所で湯治をしていれば、それはもう心身ともに癒やされること間違いなしです。

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温泉街の北側には展望台があって、温泉街全体を見渡せます。

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温泉街の構造としてはとってもシンプルで、温泉街の中心部を走る道の両脇に商店や旅館が立ち並んでいます。

旅館については湯治場らしく、ほとんどの旅館が自炊(食事の提供なし=素泊まり)形式をとっており、食材は自分で調達するのが普通のようですね。といっても川内高城温泉の近くにはお店の類が全くないので、必要なら市街地の時点でゲットしておくのが良さげ。

確かに不便といえば不便なんですが、雑音や喧騒のない静かな土地で温泉を楽しむ、という目的ならばそれもまた良しというのが自分の感想です。ただひたすらに温泉に入り、お腹が減ったら自分で調理をする。眠くなったら旅館で眠ればいいだけだし、自分の行動を遮るものはそこにはなにもない。湯治といえば最低でも二週間とか、長期間滞在するのが普通なわけで、そんなゆっくりとした時間の流れをいつかは私も体験してみたいものだ。

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中央下部に注目してほしい

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猫が佇んでる。しかもでかい。

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温泉街の中心部にはなぜか昔の客車が置かれていたりして、この付近に鉄道の跡なんて影も形もないのに不思議でした。

というか、上の写真にも写ってますが、温泉街には猫が多いです。

しかも人慣れしているので近寄っても逃げないし、被写体になってもらうには良い環境でした。特に客車付近にいた子はモフモフ感が半端なくて、しかもでかいので存在感がある。案外、猫好きにとってもここは良い町なのかもしれません。

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日帰り温泉に入った「梅屋旅館」

さて、せっかく温泉街に立ち寄ったのだから、日帰り温泉に入ってまったりしたいところですよね。

ここには日帰り湯を営業している施設が8箇所ほどあり、そのどれもが肌触りや温度が微妙に異なっているみたいです。建物についても、古くからの形をそのまま残しているところや新しめのところもあって、今度訪れるときはぜひとも一泊して順繰りに巡ってみたい。

今回は、温泉街の中心部に位置する「梅屋旅館」の日帰り湯に入ることにしました(¥250)。

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梅屋旅館は、玄関を入ってまっすぐ続く廊下が特徴的でした

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梅屋旅館の浴室

梅屋旅館の浴室は仕切りのない広めの湯船が一つ、シャワーが二台というシンプルで、他に入る人がいれば譲り合って使う形になるものの、自分の訪問時は貸切状態だったので憂うことはありませんでした。

川内高城温泉の泉質はアルカリ性単純硫黄泉で、pH値は9.1。どの施設でも源泉かけ流しで味わうことができます。実際に入ってみた感じでは肌触りはとろっとしており、 温度については個人的には少し熱め…なんですが、長湯が可能なくらいの適温でした。

実は、市比野温泉からここに来るまでの道中でそこそこ汗ばんではいたものの、それらが温泉によって洗い流されていく快感は最高そのもの。ライドの最後でなくとも、途中に温泉に立ち寄るというのも結構アリですね。

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お湯上がりには近くの商店で飲み物を購入(自販機はありません)。受付のおばあちゃんが最初は不在で、声をかけたら奥から出てこられました。とにかく平和すぎる。

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共同湯は11時から入れるということで、今回の訪問時は時間が合わず。次回のお楽しみにしておこう。

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こんな感じで、川内高城温泉での温泉タイム兼休憩は終了。

川内高城温泉はまるで過去にタイムスリップしたのか?と錯覚してしまうくらいには町全体の時代が止まっていて、雰囲気としてはレトロそのもの。今回は日中に2時間ほど滞在しただけでしたが、隅から隅まで自分が好きな要素が詰まっていて散策が非常に楽しいものになりました。次回は冬にでも訪れて、自炊と温泉で一夜を過ごしたいかな。

つづく。